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エコキュートの仕組み
(2012年9月11日)
エコキュートが、どうやってお湯を沸かすのか、その仕組みについて見てみましょう。
エコキュートは、従来の電気温水器(給湯器)に比べて、エネルギー効率・省エネ性能に優れています。お湯を沸かすのに必要なエネルギー量は、3分の1程度といわれます。
エコキュートを構成する2つのユニット
エコキュートは、
- エアコンの室外機のようなファンの付いた装置(ヒートポンプユニット)
- 角型の貯湯タンク(貯湯ユニット)
の2つの装置で構成されます。電気温水器の場合は1つです。このうちのヒートポンプユニットがエコキュートのカナメとなります。
ヒートポンプユニットが外の空気を取り入れて、その熱エネルギーを使ってお湯を沸かすというシステムです。電力と外の熱の2つのエネルギーにより、効率的にお湯を沸かすことができるのです。
ヒートポンプの原理
ヒートポンプは、電気を使って気体(自然冷媒)を圧縮させたり、膨張させたりします。エアコンや冷蔵庫などとほぼ同じ原理で、エコキュートの自然冷媒には二酸化炭素が利用されています。
気体や熱には次のような性質があります。
- 圧縮すれば熱くなり、膨張すれば冷たくなります。
- 熱は高温のものから低温のものへと移動します。
エコキュートは、この性質を利用しています。
具体的な仕組み
- 自然冷媒を膨張させることによってマイナス30℃にまで冷やします。
- 冷やされた自然冷媒を大気と接触させると、大気中の熱が自然冷媒に取り込まれます。
- その自然冷媒をコンプレッサーで圧縮することで130℃にまで温度を高めるます。
- 高温になった自然冷媒に水を触れさせれば、熱は自然冷媒から水へと移動します。
- その後、自然冷媒を膨張させれば、マイナス30℃まで下がります。
こうして、お湯を沸かすことができるわけです(温度は理論値です)。
次に、エコキュートのメリット・デメリットについて見てみましょう。
<参考文献> ニュートン『最新ガイド 太陽光発電』(2011年8月)