エコキュートが太陽光発電と相性が良い理由
(2012年9月11日)
最近ではエコキュートも広く知られるようになりましたが、以前は「エコキュートって、どこのメーカー?」と聞く人が多くいました。
エコキュートというのは、特定のメーカーの商品名ではないのですね。電力会社や給湯器メーカーが販売している自然冷媒ヒートポンプ給湯器に対する愛称です。自然冷媒とは、二酸化炭素など一般に自然界に存在する物質です。
自然冷媒ヒートポンプ給湯器は、2001年4月にコロナが世界で初めて販売しました。そしてエコキュートは、関西電力の登録商標で、エコロジー(環境)とエコノミー(経済性)とキュート(可愛い)を組み合わせた造語です。
電気料金の仕組みを上手に利用
エコキュートは、太陽光発電と相性が良いとされています。その理由は、電気料金の仕組みを上手に利用できるという点にあります。
電気料金の契約には、時間帯別電灯契約というものがあります。これは、夜間の電気料金を安くし、かわりに昼間の電気料金を高くする契約です。
昼間不在がちな家庭にとってのメリットはもちろん、電力会社側にとっても昼間のピーク電力を減らせるというメリットもあるのです。そういったことからオール電化の家庭を中心に広く普及しています。
夜間の安い電気でお湯を沸かして貯めておく
エコキュートは、コンピューター制御によって電気料金の安い夜間の電力を使って、必要な量だけお湯を沸かし貯湯しておくことができます。夜間は電力会社にとっても電気が余っているので、その余った電気を家庭で購入してもらえるメリットがあります。
昼間は太陽光発電で自家発電
一方、昼間は逆に電気料金が高くなります。その時に太陽光発電が活躍するわけです。昼間は自宅に設置した太陽光発電で自家発電し、電気料金を節約できるばかりか、余った電気は電力会社に売ることができるのです。
これが、エコキュートと太陽光発電が相性が良いとされる理由です。
でも、それならマイコン型の電気温水器(給湯器)と、さほど違いがありませんよね。それでは次に、エコキュートの仕組みを見てみましょう。
<参考文献> ニュートン『最新ガイド 太陽光発電』(2011年8月)