国内主要メーカーの特徴と比較
国内主要メーカーを主な項目で比較してみました。
(2016年6月1日更新)
製品の特徴 |
製品例 |
NQ-256AF |
KJ260P- MPTCG |
PV- MB2600KF |
HIT250α |
SPR-250NE- WHT-J |
SF170-S |
---|---|---|---|---|---|---|---|
種類 |
単結晶 |
|
単結晶 |
HIT |
単結晶 |
CIS |
|
最大出力 |
256w |
260w |
260w |
250W |
250w |
170w |
|
変換効率 |
19.6% |
17.8% |
15.8% |
19.5% |
20.1% |
- |
|
単価(円) |
146,400 |
176,800 |
161,200 |
173,000 |
182,500 |
- |
|
1wの価格 |
571円 |
680円 |
620円 |
692円 |
730円 |
- |
|
保証期間 |
モジュール |
20年 |
10年 20年 |
20年 |
25年 |
10年 20・15年 |
20年 |
周辺機器 |
15年 |
10年 15年 |
10年 15年 |
15年 |
10年 15年 |
10年 15年 |
|
自然災害保証 (地震・津波・噴火など除く) |
(保険対応) |
10年 15年 |
(保険対応) |
(保険対応) |
(保険対応) |
(保険対応) |
- 製品単価は、メーカー希望小売価格(税抜)。
- 保証欄の赤文字は有償保証。
- ソーラーフロンティアの公式サイトで、変換効率、価格について公表されていません。
- 製品例で掲載しているのは、各メーカーの最上位機種です。
各メーカーの製品の特徴を詳しく見るならこちらから
|シャープ|京セラ|三菱電機|パナソニック|東芝|ソーラーフロンティア|
専門業者が語るメーカー選びのポイント
どんな点に着目して太陽光発電システムを選べばよいのでしょうか?
専門業者さんに聞きました!
国内メーカーの太陽電池だけでも様々な種類がありますし、海外メーカーの太陽電池を扱う業者も増えてきました。
まず太陽電池を扱っている販売店や工務店などに相談して、見積もりを依頼してみましょう。相談や見積もりは無料ですから。
まず、与えられた条件の下で、できるだけ多く発電できることを最優先に考えます。
実際に相談者のお宅に伺い、設置場所となる屋根に上って、面積や傾斜角度、影が差さないか、など、設置場所の条件や周辺環境を確認します。それぞれのお宅によって全く条件が異なりますから。
そして、屋根の面積や形、日当たりの具合などから、最も効率よく発電できそうなメーカーや製品を最初にイメージします。
屋根の面積が狭いときは発電効率と組み合わせの自由度の高さを重視
屋根の面積が狭い家であれば、パナソニックや東芝のような変換効率の高いメーカーの製品を考えます。太陽光パネルの設置枚数が少なくても発電量を確保できるからです。
屋根の面積が狭いとか、特徴ある形状の場合には、組み合わせの自由度が高く、屋根を有効に使える京セラの「サムライ」の導入を考えることもあります。
屋根の面積が広ければ経済性も考慮
ある程度屋根面積が広ければ、経済面も考慮してシャープや京セラ、もっと広い屋根ならソーラーフロンティアというように考えていきます。
京セラは、高性能・高価格のルーフレックスを2016年4月から販売開始しましたが、安価な太陽光パネルも多数あります。
発電効率が高く、価格も高い太陽電池を無理に選ぶ必要はありません。経済性重視で「そこそこ発電できればよい」と考えましょう。
おすすめは、ソーラーフロンティア、シャープ、京セラです。
最近は実発電量が注目されるようになりました。実際に発電する量ですね。「せっかく高性能(変換効率が高い)の太陽光パネルにしたのに、思っていたほど発電しない」という話も少なくありません。
カタログに記載されている出力や変換効率は、一定の条件のもとでの数値です。実際に設置した場合に性能がそのまま発揮されるわけではありません。日照時間や気候、周辺環境などの影響を受けますから。
そこで注目されるのが実発電量です。メーカー以外による発電試験のデーターもそろってきました。それによるとソーラーフロンティアが宣伝通り実発電量が多い傾向が現れています。
ただ、変換効率はそれほど高くありませんから、太陽光パネルの枚数がそれだけ多く必要で、設置面積も広くなければいけません。
実発電量が多いと、売電収入も増え、早く元がとれますから、見積もりの時には入れておきたいメーカーですね。
一般的には、発電効率(変換効率)の高いものがよいでしょう。
おすすめは、東芝、パナソニックです。
ただし、先ほどお話した実発電量ということを考えると、単純に変換効率のよい方がたくさん発電するとも限りません。やはり業者に依頼してシミュレーションしてもらうのがよいと思います。
予算が十分あって「もっと発電したい」という場合は、シャープで検討していても、東芝やパナソニックを選ぶ方がよいかもしれません。
逆に、パナソニックや東芝では予算オーバーだから、シャープや京セラで妥協するという場合もあるでしょう。
従来、太陽電池は「長期10年保証」といわれていましたが、今では、その2倍の20年保証が普通になりつつあります。
ソーラーフロンティアが国産太陽光パネルで初めて無償20年保証を導入したときには非常に画期的なものでしたが、今では三菱電機やパナソニックも無償の20年保証を実施しています。
その他のメーカーも有償ではありますが、保証期間を延長しています。周辺機器についても15年保証というのが出てきています。
なお、標準保証(無償)で「洪水・火事・台風・落雷」などの自然災害保証(地震・津波・噴火は除く)があるのは京セラだけです。
さらに、シャープのように日常的にリアルタイムでシステムを監視し、異常があれば即対応するサービスを実施しているメーカーもあります。
いずれにしても太陽光発電システムは、一般的に20年以上にわたって使い続けるものなので、保証やアフターサービスは大切です。
気をつけてほしいのは、メーカーが保証を用意していたとしても、メーカーの正規資格のない業者の施工では、メーカー保証が効かないということです。そういった業者は、だいたい施工保険にも加入していませんから、雨漏りなど施工瑕疵に対する保証もありません。業者を選ぶときは注意しておきたいですね。
予算面での心配がなく、例えばパナソニックを選びたいというような場合でも、北海道などの寒い地域では設置をやめておくようアドバイスすることがあります。「熱に強く、夏場の発電効率が下がりにくい」というのがパナソニックのHIT太陽電池の特徴ですが、寒い地域ではその特徴をフルに活かせません。費用対効果が低いからです。
むしろ、積雪などに強い三菱電機製の太陽電池がおすすめでしょう。
メーカーごとの製品の特徴を、ご自身であらかじめ調べておくことも大切ですね。
また、目的や予算にあわせて納得のいく提案をしてくれ、疑問にも応えてくれる、信頼のできる設置業者を探すことが大切です。中には、契約ばかりを急がせて、基本的な疑問にも応えようとしなかったり、そもそも基本的な知識や経験が備わっていない業者もいるので注意が必要です。