モジュール変換効率 世界№1の東芝
(2016年6月1日更新)
東芝は、2010年に住宅用太陽光発電に参入した後発ですが、2011年秋には世界最高のモジュール変換効率(19.3%)をもつ太陽電池を発売しました。現在は、20.1%のモジュール変換効率をもつ太陽電池が商品化されています。もちろん、世界最高の変換効率です。
モジュール変換効率というのは、太陽の光エネルギーの何%を電気エネルギーに変換できるかという割合のことです。この値が大きいほど、性能が優れた太陽電池です。
東芝の太陽電池の特徴
2011年に発売された「SPR-240NE-WHT-J」は、モジュール変換効率19.3%で当時世界№1。現在販売されている「SPR-250NE-WHT-J」は、さらにパワーアップし、モジュール変換効率は20.1%で、これまた世界№1。公称最大出力250Wで、世界トップレベルの発電力を誇ります。
なお、東芝の太陽電池は米国(カリフォルニア州)のサンパワー社製です。米サンパワー社の太陽電池モジュールは、東芝が提携した当時から世界最高水準の変換効率を実現していました。単位面積あたりの発電量が多いため、省スペース化・軽量化が図れ、狭い日本の住宅事情にあうと考え、東芝は提携に踏み切ったようです。
「バックコンタクト(裏面接続)方式」とは、太陽電池のセルの表面を流れている電極の配線をモジュールの裏側にもっていくという工夫がなされたものです。
通常、太陽電池の表面の電極が走っているところは、太陽電池が隠れてしまうため発電できなくなります。「バックコンタクト」は、その配線を裏側にもっていくことで、全ての面で有効に発電できる技術です。
これによって発電効率が上がるうえ、表面に電極やハンダ付けのないスッキリと美しい仕上がりになっています。高性能太陽電池というだけでなく、見た目の美しさも東芝の太陽電池の特徴の一つです。
2011年に発売開始されたシャープの単結晶シリコン太陽電池も、バックコンタクト方式です。
変換効率が高いので、同じ発電量でも太陽光パネルの設置枚数は少なくてすみ、屋根への負荷も少なくなります。
東芝の太陽電池は、わずかな光でも発電に活かす優れた出力特性があります。
バックコンタクト方式に加えに、太陽光パネル表面に反射防止膜を設け、反射による光の損失を最小限に抑える仕組みです。それによって太陽電池内部に光をしっかり取り込むことができるようになっています。
さらに、パネルの裏面にミラーを用いているので、より大きなエネルギーを生み出すことができます。
こうした技術によって、朝や夕方、雨の日など日射量の少ないときでも、たくさん発電することが可能なのです。
太陽の日射の強い夏ほど発電すると思われがちな太陽光発電ですが、実は、結晶シリコン太陽電池は、気温が高くなるほど性能は低下し、出力は落ちます。
一般的な結晶シリコン太陽電池は、夏場(6月~8月)に20%ほど変換効率が落ちますが、東芝の太陽電池は11.1%の減少にとどめることができます。
この数値は「太陽電池損失」とか「温度補正係数」と呼ばれます。
パナソニックのHIT太陽電池も、独自の構造で真夏の高温時でも発電効率が低下しにくいという特性があります。12%の減少にとどめることができます。
選べる長期保証
東芝の太陽光発電システムには、従来「10年保証(無償)」がありましたが、2013年3月1日からは、そのうえに有償ですが「20年・15年パワフル保証」が用意されました。
システム契約時に、「10年保証(無償)」または「20年・15年パワフル保証(有償)」から選ぶことができます。
20年パワフル保証(有償) | モジュール出力20年間・機器15年間 |
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15年パワフル保証(有償) | モジュール出力15年間・機器15年間 |
10年保証(無償) | モジュール出力10年間・機器10年間 |
東芝の太陽光パネルを選ぶ際の注意点
- 太陽電池は高性能なので、値段も高めです。
- 設置する地域(夏場それほど気温が高くならないなど)や周辺環境(高層ビルや樹木があって影ができやすいなど)によっては、高い性能を十分活かすことができない場合もあります。実発電量などシミュレーションして検討することが大切です。