太陽光発電が増えると電気の質が悪くなるとは?

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太陽光で発電した電力が増えると、なぜ大規模停電が起きる?

(2014年10月24日)

電力会社は、再生可能エネルギーの受け入れ中断の理由を、申し込みをした太陽光や風力が全て発電を開始すると、電気の使用が少ない時期に供給が上回り、需給バランスが崩れ、安定供給ができなくなるからとしています。

 

そして「大規模な停電を引き起こす恐れがある」とか「電気の質が悪くなる」ということも言っています。

 

なぜ、太陽光発電の電力が増えると、大規模な停電起きやすくなるのでしょうか?
「電気の質が悪くなる」というのは、どういうことなのでしょうか?

 

太陽光は日照に左右されるため、発電量が安定しません。発電量が多いときもあれば少ないときもあります。これは太陽光発電のデメリットでもある点ですね。

 

そのため電力会社は、電気を安定して供給するため、普段は火力や水力の発電量を調整しています。しかし、太陽光発電の電力の割合が増えすぎると、その調整が難しくなるというわけです。

 

電力会社の系統(送電網)にとって問題となるのは、電力消費量(需要)が少ないときに、大量の電力が送電網に供給される場合です。

 

ここからがポイントです。徳島新聞10月23日付に、四国電力広報部への取材をもとにしたと思われる記事があり、分かりやすかったので、要旨をご紹介しておきます。

 

太陽光の発電量が過多になると、送電網に一気に大量の電気が流れ込み、周波数が乱れて急激に上昇します。

 

周波数が上昇すると、例えば工場で稼働している機械モーターの回転数が変化して製品の品質が低下したり、振動や発熱が起きて機械自体の故障につながったりする恐れがあります。

 

さらに、発電所の発電機を損傷させる恐れがあるので、それを防ぐために発電所が自動的に送電網から切り離されます。

 

1つの発電所がダウンすると、今度は急激に周波数が下がり、それによって他の発電所も送電網から次々に切り離され、大規模停電という最悪の事態を招きかねない、というわけです。

 

家庭や工場などで使う交流の電気は、規則正しく大きくなったり小さくなったりを繰り返し波を形成します。周波数というのは、1秒間に繰り返される波(山と谷で1組)の数のことです。

 

東日本は50ヘルツ、西日本は60ヘルツですが、これは1秒間に波が50回、60回あるということです。

 

周波数が乱れて急激に上昇することが「電気の質が悪くなる」ということのようです。

 

しかし、太陽光や風力など変動電源を安定的に受け入れるための系統運用技術は、ドイツなど再エネ先進国では既に採用されています。

 

再生可能エネルギーの普及・拡大を掲げながら、送電網の整備・運用改善を放置してきた国や電力会社の責任は大きいのではないでしょうか。あるいは、政府には本気で再生可能エネルギーを普及させる決意はなかったのかもしれません。

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