再生可能エネルギー買い取り価格のコスト負担は抑えられる

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固定価格買い取り制度 Q&A ②

(2012年6月19日)

買い取り価格のコストは誰が負担するの?

自然エネルギーで発電した電力を買い取るのは電力会社ですが、電力会社がその費用を負担するわけではなく、家庭や企業が負担します。電気の使用量に応じて電気料金に上乗せされる仕組みです。

 

再エネ賦課金と呼ばれるもので、全国一律の金額になります。

 

すでに、2011年4月から「太陽光発電促進付加金」が導入されています。電力会社が発行している検針票をご覧になれば、その項目がしっかり入っていることがお分かりになると思います。これは、すでに始まっている太陽光発電の買い取り費用を確保するために電力の利用者が負担するものです。電力会社ごとに異なります。

 

しばらくの間は、再エネ賦課金と太陽光発電促進付加金が併存することになります。両方の金額が電気料金に上乗せされます。固定価格買取制度への移行期という理由からです。

 

経済産業省は、電気代を月7,000円程度を支払う標準家庭で、2012年度の値上げ幅は、月70~100円との見通しを示しています。上乗せ額は5月中に正式に決まるようです。再生可能エネルギーが増えるにつれて値上げ幅は月数百円になるとの見通しも示されています。

 

経済産業省は2012年6月18日、調達価格と賦課金単価を含む制度の詳細を決定しました。

 

政府が2011年3月に関連法案を決定した時点では、再生可能エネルギーの普及にともなって料金の上乗せ幅は徐々に増え、ピークを迎える2020年度に標準家庭で月150円に達すると見込んでいました。しかし、買い取り価格が発電事業者の要望にそって高めに設定されたため、これを上回る上昇ペースとなりそうです。

 

ドイツでは、2000年から、同じような自然エネルギーの買い取り制度を始め、中でも太陽光発電に力を入れてきました。しかし、太陽光発電を増やそうと買い取り価格を高めに設定したため、家庭や企業の電気料金も上がってしまいました。ドイツの家庭では、年間平均で約70ユーロ(約7,500円)を太陽光発電の買い取りのために負担しているそうです。

 

電気料金へ転嫁する金額を抑えることはできないの?

再生可能エネルギーの買い取り総額についての政府の推計によれば、1年目が約1,400億円、2年目が1,800億円、5年目ぐらいで約3,400億円、といった具合にだんだん増加して、2020年度が一番高くなって4,900億円とされています。それに応じて家庭や企業の負担も増えることになります。

 

買い取り単価は徐々に下がりますが、10年・20年の固定価格ですから、再生可能エネルギーの普及拡大にともない買い取り総額は増えることになります。買い取り単価と普及状況の兼ね合いで2020年度にピークを迎えると推計されています。

 

一方で政府は、付加金は1kwhあたり0.5円を超えないように買取価格を調整していくとしています。

 

電気料金の算定は「総括原価方式」と呼ばれ、コストや利益などをひとまとめにして計上する仕組みです。算定根拠は分からず、まさにブラックボックス。そのため、電気料金には隠されたコストがあるといわれています。

 

例えば、「電源開発促進税」や「使用済核燃料再処理費」です。これは原発建設に使われてきたもので、いわば「原子力発電促進付加金」と言えるものです。これをすでに電気料金の一部として徴収されていますが、少なく見積もっても1kwhあたり0.73円。これは、政府が再生可能エネルギーの付加金の上限とする0.5円/kwhを超えています。

 

電源開発促進税は年間3,500億円、使用済み核燃料再処理等積立金は約2兆5,000億円にものぼります。家庭も企業もすでに多額の負担をしている「電源開発促進税」や「使用済核燃料再処理費」の使い道を、原発に限定するのでなく再生可能エネルギーにも使えるようにすれば、新たに再生可能エネルギーの買い取り費用を家庭や企業に求めなくても済むわけです。

 

「Q&A ①」では、固定価格買い取り制度全般について解説しています。

 

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