電力会社を変更するのが得か?
電力自由化の下では、既存の大手電力会社から新電力に変更する方が得するように思われがちですが、電力会社を変更すると必ず電気代が下がるとは限りません。
従来の電気料金は、電気の使用量に応じて段階的に単価が高くなる方式でした。新料金プランの多くは、300kWhを超えると、超えた部分を割引することで、電気を使うほど得する仕組みです。
ですから、平均的な家庭より電気使用量の少ない場合は、契約変更することで逆に電気代が高くなるケースがあります。
電気料金が下がるかどうかを知るには、事前に各社のウェブサイトや、料金比較サイトなどで試算することができます。
試算してみて、電気料金がどれくらい下がるか、特典のメリットがあるか、チェックしたうえで、電力会社を変更するかどうか判断しましょう。既存の大手電力会社も割引プランを用意しています。
地方では電力会社の選択肢が少ない
電力小売が自由化されても、全国同じように新電力会社が参入するとは限りません。
北陸や四国では、もともと電気料金が低いので、参入しても既存の大手電力会社に対抗できないと見られています。沖縄では調達できる電源が少なく、市場規模も小さいことから、投資するメリットがないと見られています。
そのため、北陸・四国・沖縄への新規参入は、ほとんどありません。選択肢がないのが実情です。
電力消費量が多いほど安くなるのは?
電力小売業者の主要コストは、発電費と託送料金です。自前の発電設備を持たない電力小売業者の場合、発電費は調達コストになります。託送料金というのは、大手電力会社に支払う送配電線の利用料金です。
託送料金が小売料金に占める割合は、電力使用量の少ない家庭ほど高く、使用量の多い家庭ほど低くなります。
ですから、電力小売業者のマージンは、電力を多く使用する家庭ほど大きくなるため、その分を値引きに還元しやすくなるのです。
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