薄膜シリコン太陽電池

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薄膜シリコン(アモルファスシリコン)太陽電池の特徴

【ポイント】

  • シリコン使用量を節約できる。
  • 結晶シリコンよりコストが安い。
  • 結晶シリコンとは異なる原子配列。

 

単結晶シリコン多結晶シリコンが太陽電池の主流ですが、太陽電池を構成するシリコンの中で、実際に発電に使われるのは、表面近くのほんの一部でしかありません。

 

そこに着目して、シリコンの厚さを極限まで薄くし、シリコンの使用量を可能な限り減らしたのが薄膜シリコン太陽電池です。

 

厚さは、結晶シリコン系が200〜300マイクロメートルナノに対して、薄膜シリコンは0.3〜2マイクロメートルにまで薄くしています。結晶シリコンの100分の1以下の薄さです。

 

シリコンをガス状にし、ガラスなどの基盤の上に原子レベルで吹き付ける手法が1976年に発明されました。こうしてできる太陽電池のシリコン使用量は、結晶シリコン太陽電池の100分の1に抑えることができるとされています。

 

内部は結晶シリコンと異なり、原子の配列が不規則なアモルファスと呼ばれる状態になっています。そのため、アモルファスシリコン太陽電池とも呼ばれます。

 

ただし、原子の配列が不規則なため、電子の流れを妨げてしまいます。そのため変換効率は、結晶シリコン太陽電池よりも低なります。モジュール変換効率では6〜10%程度とされています。

 

こうしたことから、より規則性を高めた微結晶シリコン薄膜と組み合わせるなど、高性能化に向けた研究が続けられています。

 

薄膜シリコン(アモルファスシリコン)太陽電池は、布のような柔軟性を持ち、結晶シリコン太陽電池にはできなかった、丸みのある場所への設置も可能です。そのうえ軽量なので、設置場所を問わないという利点もあります。

 

<参考文献>

  • 『トコトンやさしい太陽電池の本』(産業技術総合研究所太陽光発電研究センター)
  • ニュートン『最新ガイド 太陽光発電』(2011年8月)
 

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