大阪ガスが太陽光発電事業を開始
(2014年1月21日)
大阪ガスが、全国の地方自治体や中小企業の保有する屋根や土地を借りて太陽光発電設備を設置し、太陽光発電事業を始めるようです。
さらに太陽光発電だけでなく、再生可能エネルギーを利用した発電所を地域ごとに設置していく方向であることも示しています。
大阪ガスの100%子会社・エナジーバンクジャパン(EBJ、大阪市)が、省エネコンサルタント会社のスマートエナジー(東京都)と発電事業を始めることで合意しました(1月20日)。2014年度中に、計5万kw程度の契約をめざすとしています。
スマートエナジーが発電事業のための特定目的会社(SPC)を立ち上げ、そのSPCが、全国の地方自治体や中小企業などから屋根や土地を借り、太陽光発電設備を設置します。発電した電力は、全て地元の電力会社に売電し、売電で得た収益を賃料やEBJへのコンサルタント料などに充てる仕組みです。
土地や建物の所有者である地方自治体や中小企業などは、初期投資費用なしで、太陽光発電で収益を得られます。土地や建物の所有者から見れば、土地貸し・屋根貸し事業というわけです。
現在、日本国内の再生可能エネルギー発電設備の導入状況をみると、大規模な太陽光発電設備の設置は進んでいるものの、地元企業などが主体となる中小規模の太陽光発電設備や、水力・風力・バイオマスを利用した発電設備の設置はあまり進んでいません。それを推進するための資金や、ノウハウを持つ人材が不足していることなどが主な理由とされています。
そこで、EBJが発電事業スキームをスマートエナジーに提供し、スマートエナジーが全国の中小規模の太陽光発電事業や、水力・風力・バイオマス発電事業を推進しようというわけです。
地方自治体や中小企業には、太陽光発電を導入したいと考えても、費用面で断念しているケースが少なくありません。使われていない土地や屋根を有効活用できるし、再生可能エネルギーの普及促進にもつながります。大いに期待したいところです。
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