パナソニックが電力会社よりも高い価格で余剰電力買い取り
(2014年1月22日)
パナソニックは1月21日、エネルギー系ベンチャーのエプコ(東京)と共同で「パナソニック・エプコ・エナジーサービス」を31日に設立し、各家庭の太陽光発電の余剰電力を買い取り、集約して大規模に販売するアグリゲーション事業に乗り出すことを発表しました。同社によると国内初の参入となります。
ポイントは、買取価格を既存電力会社の現行価格より高く設定すること。つまり、固定価格買取制度の価格にプレミアムを上乗せした買取価格というわけです。
太陽光発電の電力買取り価格が毎年引き下げられるなか、嬉しいニュースです。住宅用太陽光発電の普及拡大にも期待が持てそうです。
買い取った電力は、パナソニックグループのオフィスや工場、新電力会社向けに販売。電力小売が完全自由化される2016年以降は、家庭への販売も手がけるとしています。
今年の夏から本格展開
関東と関西地域で実証実験を通じて事業オペレーション体制を確立し、今年の夏ころから随時、地域別に本格展開を始めるようです。
住宅用太陽光発電から生まれる余剰電力の量は、各家庭で見れば小さいものです。天候によって発電量は変わるし、家庭で消費する電力量も変動します。そのため、余剰電力の量は不安定で、これまで、供給力として当てにするのが難しいとされてきました。
エプコでは、余剰電力が月にどれくらい発生するかを高精度に見通すシステムを開発していて、安定した電力売買を実現できるとしています。
太陽光発電を設置している住宅は、昨年9月末で約140万戸。2018年度には、それが500万戸に増えると予測し、その1割に当たる50万戸と電力を買い取る契約を結ぶことをめざしています。
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