2014年度の住宅用太陽光発電買い取り価格37円/kwhへ

MENU
※当サイトでは記事内にアフィリエイト広告を含む場合があります。

2014年度 住宅用太陽光発電の電力買取価格37円/kwhへ

(2014年3月8日)

3月7日、経済産業省の調達価格等算定委員会が、2014年度の再生可能エネルギー買い取り価格を固めました。太陽光発電は、システムの設置コストが低下していることから、来年度も引き下げられます。

 

買い取り価格は、パブリックコメントを経て、3月中に経済産業大臣が正式に決定します。
 ※ 3月25日に決定となりました。

 

2014年度の太陽光発電の買い取り価格は、

  • 10kw未満の住宅用太陽光発電は、1円引き下げて37円/kwh
  • 10kw以上の産業用(非住宅用)太陽光発電は、4円引き下げて32円/kwh

となる方向です。

 

直近の太陽光発電の平均システム価格(1kwあたりの設置コスト)は、前年同期と比べると1割ほど低下しています。だいたい毎年、1割ずつくらい、太陽光パネルの価格は安くなっています。

太陽光発電 平均システム価格の推移

(太陽光発電普及拡大センター(JPEC)のデータより作成)

 

来年度の住宅用太陽光発電の買い取り価格が、1円の引き下げにとどまったのは、国の補助金が今年度で終了すること、自治体の補助金も多くが廃止されることにともなう措置です。

 

太陽光発電協会が人口の多い自治体を中心にアンケート調査を行ったところ、2014年度も補助金を継続あるいは検討中のところは最大で46%、うち継続はするものの減額を検討中のところが28%となっています。

 

こうしたことから、住宅用太陽光発電の場合は、補助金の受給がないという前提で、買い取り価格が算定され、引き下げは小幅にとどまったようです。

 

一方、10kw以上の産業用太陽光発電は、太陽光パネルの性能向上にともない、収益の上昇が見込まれるということから、下げ幅が大きくなっています。

 

その他の再生可能エネルギーの買い取り価格は、洋上風力と既存導水路活用型中小水力の買い取りが新設され、陸上風力、地熱、既存導水路活用型以外の中小水力、バイオマスは、導入量が少ないので据え置かれます。

 

発電の種類

買い取り区分

2013年度
(円)

2014年度
(円)

買取期間
(年)

太陽光

10kw未満

38(税込)

37(税込)

10

10kw以上

36

32

20

風力

洋上

36

20

陸上

20kw未満

55

据え置き

20

陸上

20kw以上

22

据え置き

20

地熱

1.5万kw未満

40

据え置き

15

1.5万kw以上

26

据え置き

15

中小水力

既存導水路活用型

発電能力に応じて3区分

14~25

20

それ以外

発電能力に応じて3区分

24~34

据え置き

20

バイオマス

材質に応じて5区分

13~39

据え置き

20

※ 太陽光発電10kw未満以外は税抜価格。買取期間は、太陽光発電を含めすべて据え置き。

 

 

なお、2014年度までは、買い取り価格は比較的高めに設定されましたが、2015年度以降は買取価格が大幅に引き下げられる可能性があります。

おすすめのページ

2014年度の住宅用太陽光発電買い取り価格37円/kwhへ関連ページ

再生可能エネルギー賦課金見直しに経済産業省が着手
電気代に上乗せされている再生可能エネルギー賦課金が過大で、再生エネルギーのコストが実際以上に高く見えるとの批判を受け、経済産業省は算定方法の見直しに着手することになりました。
大阪ガスが自治体や中小企業の遊休地や屋根を借りて太陽光発電
大阪ガスが、全国の地方自治体や中小企業の保有している遊休地や屋根を借りて太陽光発電設備を設置し、太陽光発電事業を始めるようです。
パナソニックが家庭の太陽光発電余剰電力を電力会社より高く買い取り
パナソニックがエプコと共同で新会社を設立し、家庭の太陽光発電の余剰電力を買い取り、工場や新電力会社向けに販売することを発表しました。買取価格は、固定価格買取制度の価格よりも高く設定するとしています。
太陽光発電/期間内の着工義務化へ/悪質業者の認定取り消し
固定価格買取制度の運用方法が見直されます。買取価格の高いうちに太陽光発電の設備認定を受けながら、発電設備を建設する土地も資材も準備していない業者が増えているからです。
住宅用太陽光発電の価格・費用の相場/2014年
2014年1-3月の太陽光発電システム設置費用の相場は、1kwあたり41万4千円です。
ドイツ銀行が海外企業による日本国内でのメガソーラー建設に融資
ドイツ銀行が、日本国内でメガソーラーを建設する海外メーカー向け融資に乗り出しました。
東芝が世界最高変換効率9.9%の有機薄膜太陽電池を開発
東芝が、変換効率9.9%の有機薄膜太陽電池モジュールを開発しました。5センチ角の有機薄膜太陽電池で世界最高の変換効率です。
サムスンSDIが日本でメガソーラー向け大型蓄電池販売
韓国サムスンSDIが、エジソンパワー(千葉県)と組み、日本でメガソーラー向け大型蓄電池の販売に乗り出します。
中断・未稼働の太陽光発電をNTTスマイルエナジーが再生
固定価格買取制度にもとづく国の認可を受けながら融資不調などの理由から未稼働となっている太陽光発電をNTT西日本子会社のNTTスマイルエナジーが代わりに建設する事業を始めています。
太陽電池の国内出荷量14%増|2014年4月~6月
太陽光発電協会が9月1日、2014年4-6月(2014年度第1四半期)の太陽電池出荷統計を発表しました。前年同期比14%増となりました。ただし、前四半期(1-3月)と比べると32%もの落ち込みです。
海外メーカー太陽電池の出荷量が3割超える
太陽光発電協会が2014年度第1四半期(4~6月)の太陽電池出荷統計を発表しました。海外メーカー製太陽電池が初めて3割を超えました。
電力5社が再エネ電力の新規受け入れを中断
電力5社(北海道電力、東北電力、四国電力、九州電力、沖縄電力)が、新規の再生可能エネルギー発電設備の系統連系契約申込みに対する回答を保留、電力買取(購入)契約を停止・中断しています。
九州電力が年内にも地熱・水力発電受け入れ再開
9月25日から再生可能エネルギーの受け入れを停止している九州電力が、地熱・水力発電の受け入れを年内にも再開する検討に入りました・
九州電力が小規模太陽光発電など50kw未満の再エネ受け入れ再開へ
再生可能エネルギーの新規受け入れを中断している九州電力が、出力50kw未満の低圧については受け入れ・買い取りを再開することを発表しました。
四国電力が12月中旬に再エネ買い取り手続き再開か?
四国電力は、10月1日より再エネ買取契約を保留している問題で、12月中旬には結論を出し、契約保留分について一斉に契約手続きに入る見通しを示しました。
電力5社が再生エネ買い取り再開の方針|九州電力は年内に
再生エネの受け入れを中断している電力5社が、再生エネ買い取りを再開する方針です。まず九州電力が年内にも受け入れ再開の方針を表明する見通しです。
四国電力の太陽光買い取り再開は年明けの可能性も
四国電力の千葉昭社長が、太陽光買い取り再開が2015年1月以降にずれ込む可能性を示唆しました。